本当に残念な事件です。被害に会われた方々のご冥福をお祈りいたします。ダッカ在住の日本人は安全と思われていたグルシャンという身近なところで起きた事件だけに、どんなにか心配されていることでしょう。
当会はジェソール県シャシャ郡というダッカから遠く離れた農村地域で農村に暮らす人々の生活改善の活動をしていますが、最近ダッカがどんどん経済活動が活発になって豊かな人々が出てくる反面、農村まで届いていない、経済的な格差がますます広がっていることを感じています。バングラ政府がいたるところで税金を取るようになって、でもそれが政府役人の給与(最近2倍になった)に消えてしまい、行政サービスに反映されないなど、一般庶民の不満が高まっている状態でした。今回のテロが、ISなのか反政府勢力なのか、両方が結びついてのことなのかわかりませんが、一般庶民や草の根でNGO活動を地道に行うものにとっては大変困った事件です。バングラデシュが危険地域に指定されて自由に渡航もできなくなると、多くの企業や団体が今後の活動を継続していくことが難しくなってしまうからです。
私たちは子供たちが学校給食で健康に育ち、その活動を農村の人々が自分たちで力を出して維持していくことをめざして応援しています。村で学校給食の運営の中心になってくれているのは、子供たちのお母さんたちです。こうした地道な活動が地域の安定につながり、ゆくゆくは平和に結びつくと信じて、できることを積み上げていくしかないと考えております。